リストレス工法

その防護柵、安全ですか?

その防護柵、安全ですか?

なぜリストレス工法が必要なのか?

落石防護柵の歴史確認

第1期、第2期の従来型落石防護柵で、防護擁壁と基礎を併用している場合、現在の手法で曲げモーメントの検討を行った場合、 柵高1.0m、1.25m、1.55mの3種類の規格について、支柱根元部の変形より先にコンクリートが破壊する可能性があることが判明しています。

落石対策便覧の発行や改定に伴う設計手法の変更に、製品規格の変更が追い付かず、現在の設計手法では基準外となる落石防護柵が存在するのです。

落石防護柵の歴史確認

設計手法の変化

1983年に落石対策便覧が発行されるまでの第一期では、道路土工 擁壁・カルバート 仮設構造物工指針(日本道路協会) や 落石対策の手引き(日本国有鉄道施設局土木課)等々によって設計されていました。

設計手法の変化

防護柵の規格が従来型から改良型へ移行

2000年6月以降の設計は全て改良型へ移行。改良型の大きな変更点は、 ①支柱高さ1.5m以下の規格がなくなった、②根入れが統一された、③支柱規格が統一された、と3つあります。

そして支柱規格ですが、従来型では支柱高さ1.0、1.25mにおいて、H150という規格が使用されていましたが、改良型ではH200に統一されました。

従来型

支柱高さ 根入れ 支柱規格
1.00m 0.50m H-150×75
1.25m 0.55m H-150×75
1.55m 0.65m H-200×100

改良型

支柱高さ 根入れ 支柱規格
1.5m 0.85m H-200×100
2.0m 0.85m H-200×100

結論

第1期、第2期の従来型落石防護柵で、擁壁と基礎を兼用しているものについて、現在の手法で曲げモーメントの検討を行った場合、 柵高1.0m、1.25m、1.55mの3種類の規格について、支柱根元部の変形より先にコンクリートが破壊する可能性があることが判明しています。

落石対策便覧の発行や改定に伴う設計手法の変更に、製品規格の変更が追い付かず、現在の設計手法では基準外となる落石防護柵が存在するのです。

皆さん、自然災害の脅威から安全、安心を担保する為に「リストレス工法」は基礎の破壊を防ぎ落石防護柵の性能を限界まで引き出す工法です。

リストレス工法の概要、構造とは?

リストレス工法の概要

防護柵に作用する荷重に対して、予め支柱に変形方向とは逆の荷重を導入することで、変形荷重を相殺する

支柱に塑性変形が発生する前に、基礎が破壊される現象を回避する

リストレス工法の構造・施工方法